テレビ業界就活話④

[3]キー局、準キー、地方、制作会社などトータル15局・社ほど受けまくる

 

 

 

 

本当に沢山のテレビ局を受けた。自分に縁もゆかりもない場所でも関係なく。

 

 

 

 

テレビ業界の採用スケジュールは順序として、

 

1.キー局(テレ朝、日テレ、フジ、TBS、テレ東)

2.準キー局(MBS朝日放送、関テレなど)

3.地方局(中京、その他地方、北海道など)

 

 

という流れで行われた。

 

業界としても試験期間が早く、一番最初に受けたテレ朝においては、書類審査が通り、その後の筆記試験はクリスマスにはすでに受けていた。

 

 

 

ここで、テレ朝について。

審査は第6次審査まであったと思う(最終面接を含め)。

 

 

筆記試験は時事問題や、簡単な文章読解、計算問題だった。

この試験を難なくクリアしたまでは良かったが、次の一次面接であっさり落ちた笑

 

 

 

ブースが15〜20個くらいに分かれてて、そこに試験官が2人。神経質そうな女性と、苦労が顔に滲み出ている男性が座っていた。ついに個別面接が始まる。

 

 

自分の出身大学と名前を大きな声で叫び、椅子に座ると

試験官が「よろしくお願いします」の声とともに、タイマーのスイッチを押した。

 

数字を見ると5分からカウントダウンが始まっていた。

 

 

 

みじかっ!!

 

 

 

 

さすがキー局。数多の受験者を捌くためには、1人につき5分しかくれないのか!!

 

おれは面接官に対して、テレ朝の志望動機、好きな番組3つ、改善点、そして自分が考える番組を用意して挑んだ。

 

 

おれ「アメトーークが好きです!」

面接官「ほうほう、どの回が好き?」

おれ「すごいんだぞ!西野さん、の回です!」

面接官「おぉ〜今まで聞いた受験者の中で一番良いね」

 

 

ここで「よっしゃ!良い感触や!」と思ってたら、、

 

面接官「じゃあ、君がアメトーークに配属になったら、どんな企画やりたい?」

 

おれ「、、、」

 

何も出ない。

 

ここで自分の準備の甘さに気づく。

おれは「自分がテレ朝でやりたい新番組」についてはアイデアを持ってきたけど、

「既存の番組をどう変えていくか、どう伸ばしていくか?」については考えられていなかった。

 

この時点で「局員になる視点がない」事が面接官にバレてしまった。

 

 

 

 

それでも、なんとか苦し紛れに絞り出したんだけど、

 

 

 

おれ「いやぁ〜なんて言うですかね〜、、なんか芸人さん同士を競わせるというか、、芸人さんの見た事ない面を視聴者に見てもらうというか、、」

 

 

面接官「うん、だから、それをどうやって見てもらうの?」

 

 

おれ「なんて言うんすかね〜、だから、、」

 

くらいで、「ピピピ!ピピピ!」ってタイマーが鳴って

 

面接官「ありがとうございましたー」

 

 

 

完全に終わった。言い訳のしようが無いくらいに負けた。って思った。

 

 

完全なる敗北を経て、大いに反省した。強い戦略を持って他のテレビ局を受けようと誓った日だった。